事業・技術紹介

地域防災計画

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最新知見に対応した実用性の高い計画案を策定します

地域防災計画とは、災害対策基本法第42条に基づく法定計画で、住民の生命、財産を災害から守るための対策の実施を目的とした計画です。通常、計画は災害種別ごとに作成し、対策の時系列に沿って災害予防、災害応急対策、災害復旧・復興に関する事項を記載します。

 

災害対策基本法の一部改訂や被害想定の見直しなど最新の法改正や知見に対応

地域防災計画に係る最新の法改正(災害対策基本法の一部改正[平成25年6月]や大規模地震防災・減災対策大綱[平成26年3月]等)を反映した計画を作成

地域防災計画は、関連法・上位計画の改定や災害想定の見直し、関連する組織体系の変更などに応じた改定が必要となります。近年では、東日本大震災を受けた災害対策基本法の一部改正や大規模地震防災・対策大綱の改定、都道府県地域防災計画の改定への対応が求められています。

 当社では、関連法や計画などの最新の動向を踏まえた地域防災計画の『改定素案』を作成するとともに、「比較表」を作成し、計画の変更点を明らかにします。

 『改定素案』は庁内調整等を経て、都道府県ヒアリングによる上位計画とのすり合わせを行います。すり合わせ後の『改定案』は、必要に応じパブリックコメント等を実施し、市町村防災会議の審議後に計画が改定されます。

 当社では、「改定案の作成」やパブリックコメントでの「回答案の作成」を通じ、計画策定に係る担当課の負担を軽減します。


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使いやすい計画を

 地震・風水害などの個別災害に共通する項目を「共通編」に集約しコンパクトで使いやすい計画を作成します。

わかりやすい計画を

 項目ごとに関係部署を整理し、「誰が何をすべきか」を明確にします。


オプションとして、地域防災計画の関連マニュアル等の資料作成も行います。

地域防災計画の有効性を高めるため、具体的な行動マニュアルの作成や地域による共助のための活動を支援します。 

  • 避難対応基準策定支援 – – – – – 避難勧告・避難指示の方法と基準を検討
  • 職員初動マニュアル作成支援 – – – – – 時系列で職員の行動を検討
  • 避難行動要支援者対策 – – – – – 地域での避難行動要支援者支援の個別計画づくりを支援
  • 避難訓練マニュアルの作成 – – – – – 地域で行う避難訓練の取り組みを支援
  • 住民の共助・自助を促す「防災マップ」や 避難所運営マニュアル等の作成
防災マップ

防災マップ

対応表

計画の各項目と 関係部局・機関の対応表

 地域防災計画パンフレット PDF(804KB)

 

お問い合わせ

社会創造技術統括部
電話 03-5394-7611

志賀ルート

志賀ルート

土木学会デザイン賞2001最優秀賞受賞

 

自然と共有する道づくり

志賀高原の豊かな自然環境は、豊富な水源とそれを基盤にした原生自然にあります。志賀ルート建設に伴い、このエリアで成立している生態系へのインパクトを最小限に食い止めるよう現地調査を重ね、有識者へのヒアリング等も参考に出来る限りの配慮を行いました。

志賀高原の水は、人々の飲料水、温泉の水源、さらに動植物の生息環境の糧として重要な資源であり、その水源周辺は上信越国立公園特別保護地区にも指定されています。当該道路のルート選定にあたっては、特に水源への影響を回避する道路設計を行いました。

 

生態系に配慮した道路線形

志賀ルート

地山に沿った道路線形を基本に横断勾配の大幅な改良はせず、新たな土地に改変を極力避けることにより、沿道の森林植生の保全に努めました。

道路周辺に生息する動物たちの環境を守るため、極力土工構造による地域の分断や地形改変は避け、橋梁やトンネルを用い動物の生息環境を保全しました。また、やむを得ず移動経路を分断する箇所には動物専用のトンネルを数カ所に設置しました。なお、移動経路設置後、動物がこれを利用していることを確認しています。

地形に沿った線形

 

動植物の生息環境や景観に配慮した法面構造

表土は1cmできるのに100年から400年かかるといわれます。工事時に、まずその表土を丁寧に採取・保管し、これを新設法面に移すことで自然の復元力に期待しました。今では道路法面に樹木が成長し、緑豊かな道路となっています。この巨石積み擁壁および表土復元による法面形成は、植生の保全や景観上好ましいばかりでなく、小動物の生息場所として機能します。

巨石積みの緑この志賀ルートにある法面は、特にトンネル工事中現地で掘り出された巨石を空積みして造られています。これにより、山の呼吸を促し木本類の生育を容易にすると同時に、自然環境に調和した道路構造を実現しました。

 巨石の緑

 

周辺環境と調和した橋梁デザイン

志賀ルート山岳部に計画された3つの長大橋および中小橋梁は、豊かな自然環境を極力改変することなく、また既存景観を阻害することのないように注意深く計画を行いました。

 橋梁計画における統一配慮事項として、斜面上の基礎工施工に地山の改変が少ない深礎工法を採用し、上部工は周辺植栽に影響が少ない架設工法を選定できる鋼桁を採用しました。各橋梁の橋脚は形態・架橋位置に相応しいデザインを個々に検討しました。

なお、フェイシアラインの連続、橋台部の形態調整、付属物処理など、各部のディテールについても相応しい配慮を随所に施しています。

十二沢橋:八角柱T型橋脚

坊平橋:円柱T型橋脚

清水沢橋:大きな面取りを施した壁式橋脚
清水沢橋

 

所 在 地

長野県下高井郡山ノ内町志賀高原

事 業 者
長野県 中野建設事務所
竣 工 期 間
1993年〜1997年

公共施設等総合管理計画

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 弊社は、公共施設等総合管理計画を成熟型社会における新しいまちづくりの「機会」であると考えています。 防災や環境、高齢化に伴う市民サービスの変化など、 これからの時代の重要なニーズへの対応につなげます。 さらに、それらのニーズを効率的に満足するための 方法として、PPP(公民連携)など、新しい行政サービスのあり方を含めた積極的な提案を行います。

公共施設等総合管理計画とは

公共施設等総合管理計画は、社会インフラを「賢く使っていく」ための計画です。 そのために、①公共施設等の全体の状況を把握し、②長期的な視点をもって、③更新・統廃合・長寿命化などを計画的に行うことにより、④財政負担を軽減・平準化するとともに、⑤公共施設等の最適な配置を実現していくことが目的となっています。

学校・河川・道路などの社会インフラについて、横断的にとらえた行動計画をまとめることで、施設の長寿命化や今後のまちづくりにむけた基本的な方針を策定します。

 公共施設等総合管理計画は、国の決定したインフラ長寿命化基本計画において、地方公共団体が策定することが期待されているインフラ長寿命化計画(行動計画)に位置づけられています。

 公共施設等総合管理計画策定支援 パンフレット PDF(224KB)

公共施設等総合管理計画の内容

公共施設等総合管理計画では、次のような内容を取りまとめていきます。

 1.公共施設等の現況及び将来の見通し

1)公共施設の現状(築年数、老朽化状況、利用状況など)
2)将来的な動向(人口や世代構成などの(30年程度の長期見通し)
3)公共施設の維持・修繕費用の見込み(中・長期的な必要経費と充当する財源)

 2.公共施設等の総合的かつ計画的な管理に関する基本的な方針

1)計画期間(少なくとも10年以上の長期計画)
2)全庁的な取組体制の構築及び情報管理・共有方策
3)現状や課題に対する基本認識
4)公共施設等の管理に関する基本的な考え方

管理方針

   将来的なまちづくりからみた施設の更新・長寿命化などの方針

  PPP/PFIなどの民間資金・活力の活用の考え方

目標設定

  公共施設の将来的な数値目標(施設数や延床面積など)

施設の維持・管理における個別の考え方

          • 施設の点検・診断(履歴の蓄積)
          • 維持管理・修繕・更新等(予防保全)
          • 危険性のある施設等の安全確保
          • 災害時利用等を考慮した耐震化
          • 施設の長寿命化(大規模修繕等)
          • 統合や廃止の推進 ・総合的かつ計画的な管理を実現するための体制の構築

  3.施設類型ごとの管理に関する基本的な方針

公共施設等総合管理計画の運用で期待される効果

 持続的な公共サービスの提供
長期的な視点での管理計画を立案することで、持続的な公共サービスの提供に役立ちます。

トータルコストの縮減
分野横断的な検討を行うことで、将来的な公共施設の維持管理費用の縮減が期待されます。

将来のまちづくりを見据えた公共施設の統廃合・多機能化
コンパクトシティの実現など、将来のまちづくりにむけて、より効果的な公共施設(保有財産)の活用方策が検討できます。

安全・安心な公共サービスの提供
公共施設の老朽化状況を確認し、適切な維持管理を行うことで、地域住民が安全・安心に利用可能な公共サービスの提供が可能です。

 

お問い合わせ

社会創造技術統括部
電話 03-5394-7611  E-mail info@ne-con.co.jp

 

 

名古屋第二環状自動車道|一般国道302号

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写真上:名古屋第二環状自動車道と一般国道302号(植田IC)

南北方向を結ぶ環状道路の強化

名古屋環状2号線は、名古屋市の周辺10km圏に位置する全長約66kmの環状道路で、中日本高速道路株式会社が建設を進めてきた高速道路『名古屋第二環状自動車道』と国土交通省が建設を進めてきた一般国道『国道302号』で構成されています。東部・東南部のうち上社JCT~高針JCTは平成15年3月に開通し、残る高針JCT~名古屋南JCTの約12.7kmの区間が平成23年3月20日に開通しました。

一般国道302号天白高校東交差点

一般国道302号天白高校東交差点

今回開通した区間は住居が密集する丘陵地を通過するため、経済性のみならず周辺環境への対策が重要課題でした。このため、開通区間の約6割が掘割構造となっています。工事を進めるにあたり平成11年度から技術検討委員会を発足して、平成18年度まで対象区間の水理特性、経済性、工期短縮、環境影響を考慮した施工検討を行っています。

当社は平成14年度業務から「技術検討委員会の検討作業と最終報告書作成」「試験施工計画と評価検証」「掘割構造物の詳細設計」など、長期間にわたって当事業に関わってきました。なお、当社設計の工事には、土留工を本体構造の一部として利用する『仮設の本体利用工法』等の新技術も含まれており、今後の類似設計に際してアピールできる技術成果となっています。

一方、『国道302号』の業務においては、昭和57年11月に掘割及び高架構造で都市計画変更が告示され、事業計画説明会、工事説明会等を経て、平成22年度末の供用に向けた工事が進められてきました。

当社では平成21年度から2ヵ年にわたり、平成22年度末供用までに必要な国道302号にかかる工事及び関連工事の内容や関係機関協議状況の把握、工事ごとの工程管理を実施し、供用に向けて工事を進める上での問題点・課題の整理を行い、それを解決するための対応策を検討し、工程管理資料等を取りまとめました。

名古屋第二環状自動車道本線

名古屋第二環状自動車道本線

一般国道302号本線

一般国道302号本線

所在地

名古屋市

発注機関

中日本高速道路株式会社名古屋支社名古屋工事事務所(名古屋第二環状自動車道)
国土交通省中部地方整備局愛知国道事務所(一般国道302号)

音源探査装置による騒音源の特定

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当社は、株式会社高速道路総合技術研究所(NEXCO総研)からの業務委託において、音源探査装置を活用した道路交通騒音の騒音源を効率的に特定する調査方法に関する研究を行いました。

 

音源探査とは

音源探査は、既存の音源探査装置を道路交通騒音の調査に適用することで、苦情の原因となる騒音の発生源を効率的に特定する調査技術です。

高速道路周辺は、複雑な音場環境です

  • 高架橋に設置されている遮音壁の上から回り込む上空伝搬音
  • 橋梁の本体から発生する構造物音
  • 併設する一般道からの騒音が構造物に反射し伝わる反射音  など

音源探査装置の概要

マイクロホン・アレイ

マイクロホン・アレイ

フロントエンド及び測定用パソコン

フロントエンド及び測定用パソコン

      • 音源探査装置(ブリュエル・ケアー社製、NEXCO総研が所有)は、放射状に配置された42chのマイクロホンアレイ、騒音データを格納する装置本体(フロントエンド)、装置の制御及び計測データの分析を行うパーソナルコンピューターにより構成されています。
      • 従来の方法で騒音の発生源を特定する際には、騒音計や分析器等の機材や人員を多数必要とし、橋梁部では設置に高所作業が必要になりますが、この音源探査装置一式で同様の測定が可能となるため、安全かつ効率的な調査を実施できます。

音源探査事例

音源探査により、騒音の発生源を容易に特定することができます。

ジョイント音の特定

ジョイント音の特定

遮音壁未設置個所からの漏洩音

遮音壁未設置個所からの漏洩音

    • 騒音源の可視化により、対策必要箇所を特定できるため、効率的な保全対策の実施が可能です。
    • また、騒音対策を施した場合の騒音低減量を事前に推計することも可能です。
      (特許出願中:NEXCO総研との共同出願)

音源探査の測定原理(ビームフォーミング法)

この測定原理はビームフォーミング法といいます。同一平面に多数のマイクロホンを配置し、複数のマイクロホンで計測した信号に対し、時間差Δtを補正することで信号の和が最大となる方向を見出すことが可能となる技術です。これにより、音の到来方向を定位・識別することが可能となります。

地域の生活交通の確保に向けたガイドライン(案)の作成

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栃木県内における生活交通の維持・充実に向けて

プロジェクトの概要 ~生活交通の現状と課題~

栃木県では、モータリゼーションの進行や低密度市街地の拡大などにより、鉄道やバスの利用者の減少が進む中で、バス路線を維持するための公費負担は年々増加してきており、平成19年度では、年間10億円を越える状況(県民1人あたり約534円/年)となってきています。一方、高齢化の進展や地球温暖化等の環境問題が深刻化する中で、人々が自立した生活と活力ある社会活動を行っていくためには、高齢者やこどもを含めたすべての人が自らの意志により安全に移動できるよう、鉄道やバス等の公共交通機関(生活交通)の維持・充実が不可欠となっています。 そのため、将来においても持続可能な生活交通を提供し続けていくためには、既存の交通手段に限らず、多様な輸送形態の中から地域に最適なものを選択・組み合わせるなどにより、効果的な手段・効率的な手法により、持続させていくことが強く求められていました。

GISを活用した生活交通の分析

GISを活用した生活交通の分析

当社では、これらを受けて、身近な生活交通を見つめ直し、より使いやすく持続可能なものへと再生していくために以下の検討を行いました。

1.栃木県内の公共交通ネットワークの特性や課題に関する総合的な分析及び、バス交通を中心とした路線・サービスに対する改善方策の検討
2.市町村の公共交通担当者や交通事業者が地域と連携して、生活交通を見直し・改善を図っていくための実務的なガイドライン(案)の作成

 

市町村・交通事業者・地域が協働して生活交通について取り組むためのガイドライン(案)

栃木県内の生活交通の現況や生活交通に関する基礎知識について紹介すると共に、市町村、交通事業者、地域(住民)が協働して、生活交通を「創り」「守り」「育てる」ために必要となる考え方をガイドライン(案)としてとりまとめました。

 生活交通の特徴と適応範囲

生活交通の特徴と適応範囲

 ~ガイドライン(案)の構成~
 第1部 生活交通の基礎知識
  ・とちぎの生活交通の現状
  ・生活交通の特徴
 第2部 生活交通のつくり方
  ・生活交通を走らせる前のチェック項目
  ・生活交通の整備・改善方法を考える
 第3部 生活交通の維持・運営に向けて

このようにして作成されたガイドライン(案)は、2009年4月に開催された栃木県生活交通対策協議会における討議により承認され、栃木県内の各市町村・交通事業者に無償配布されたほか、栃木県のホームページにおいても公開されており、現在、県内各地域の生活交通の維持・充実に向けて幅広く活用されています。

栃木県庁ホームページ:http://www.pref.tochigi.lg.jp/

発注機関

栃木県県土整備部交通政策課

住民との協働による安全・安心なまちづくり

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写真上:ワークショップでファシリテーターをつとめる当社職員(右側)
ワークショップは夜7時から約2時間、計4回開催しました

ワークショップを通じた地区住民との防災まちづくり

徳島県美波町木岐地区は、風光明媚なリアス式海岸を有し、伊勢えびなどの海産物が豊富な漁業の町ですが、東南海・南海地震の発生で5メートル以上の津波が地区を襲うと予測されています。

津波でほとんどの家屋が浸水すると予測されているモデル地区となった美波町木岐地区

津波でほとんどの家屋が浸水すると
予測されているモデル地区となった
美波町木岐地区

当社は、当地区をモデルに密集市街地の防災まちづくり方針を検討するとともに、住民主導のまちづくりのあり方を検討しました。当地区では、数年前から住民や行政などが自主防災活動やまちづくり活動に取り組んでおり、まちづくり交付金を活用した地域防災施設等が整備されてきました。そこで当社は、自助・公助・共助の考えの下、地区の自主防災活動の啓発・啓蒙と地区の持続・活性化を2本柱とした防災まちづくりを方針としました。

まず、地区住民の防災意識や活性化に関する考えを知るため、「地区住民の安全な避難の実現」と「地区の持続と活性化」をテーマにアンケート調査を実施、次にアンケートや現地踏査結果を通じて防災上の問題を整理し、4回のワークショップにおいて防災まちづくり方針を地区住民とともに議論しました。ワークショップでは、積極的な発言をうながすため、粘着メモに自分の意見を書き込み、時間と費用の両軸に分けて議論する方式(PCM※ワークショップ方式)の採用や、その模様をまとめたニューズレターの発行により、徐々に地区住民の参加意識を高めていきました。

地区防災や活性化の意見について、住民の皆さんが自分達で考えながら整理している様子

地区防災や活性化の意見について、
住民の皆さんが自分達で考えながら
整理している様子

検討を進めるなかで、担当技術者は何度も現地に足を運び、モデル地区の良い点や問題点を肌で感じながら、住民の生の声を取り入れました。その結果、住民の目線で解決策を導くことができました。

※PCM(Project Cycle Management)とは、関係者が付箋などを使って議論し、必要なプロジェクトの役割や課題などを整理し、現実的な計画を選択・立案するワークショップの方法。

所在地

徳島県海部郡美波町木岐地区

ミュージアムパーク

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写真上:「もてなしの広場」から眺める蔵王連峰〈写真提供:山形県〉

住民参加による公園づくり

山形市南部と上山市北部の丘陵地に広がる山形ニュータウン「蔵王みはらしの丘」の中核施設となるミュージアムパークの一部「もてなしの広場」が、2007年4月に開園しました。

ミュージアムパークは、旧羽州街道などの歴史的資源、果樹園や緑豊かな里山などの自然環境に囲まれた約19haの公園で、ふるさとの自然や文化、歴史、人との交流を通して発見、学習、創造する参加・体験型のフィールド・ミュージアムを全体のテーマとしています。また、現地の地形や植生などの自然条件を活かし、公園全体を以下の4つのゾーンに分類し、ゾーンごとのテーマと活動イメージを設定しています。

    • エントランス部の「もてなしの広場」
    • 穏やかな起伏のある開放的で心地よい原っぱを有する「ひらめきの園」
    • 季節感や眺望を楽しみリラックスできる「やすらぎの丘」
    • 自然とふれあうことができる水辺や森を中心とした「なつかしの森」
ミュージアムパークの模型(1/500)

ミュージアムパークの模型(1/500)

当社は、このミュージアムパークの整備にあたり、公園全体の基本計画、基本設計及び「もてなしの広場」、「ひらめきの園」の実施設計まで、一連の業務を実施しています。基本計画では、学識経験者などで構成された委員会での審議結果を踏まえて、「県民や利用者とともに創っていく新しいタイプの公園づくり」を提案しました。実施設計では景観アドバイザーの意見を取り入れながら、周辺の景観に調和した公園デザインを検討するほか、参加型公園づくりの仕掛けを提案しました。

また、山形県主催による公園づくりワークショップが開催され、現地調査会や原っぱづくりの芝張り・植樹、土器・焼きイモ作りなどのイベントや、ドングリを苗木になるまで自宅で育ててもらう取り組みなど、住民が公園に将来にわたって愛着を持てるような仕掛けも展開されています。当社では、こうした活動やイベントの運営補助や資料作成も手掛けてまいりました。開園した「もてなしの広場」は、雄大な蔵王連峰や月山、山形市街地などを眺めることができ、小高い丘となっている芝生斜面は、芝の感触を存分に楽しみながら散歩できる起伏が広がっています。また、敷地内には芋煮会が楽しめる広場が設置され、秋には芋煮会やバーベキューを楽しむ利用者で賑わいを見せています。現在、大きな原っぱを中心とした「ひらめきの園」の整備が進行しています。それとともに、各種ワークショップも開催され、住民参加による公園づくりが進められています。

ワークショップの様子

ワークショップの様子

住民参加による公園づくり

住民参加による公園づくり

原っぱづくりの芝張り〈写真提供:山形県〉

原っぱづくりの芝張り〈写真提供:山形県〉

芋煮会やバーベキューで賑わう「もてなしの広場」

芋煮会やバーベキューで賑わう
「もてなしの広場」

所在地

山形県山形市大字松原(山形ニュータウン 蔵王みはらしの丘内)

発注機関

山形県土木部都市計画課/山形県村山総合支庁建設部都市計画課

イタセンパラ保護池の創出

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写真:手前が保護池A(流水)、奥が保護池B(止水) 写真右上:イタセンパラ

全国初となる野外保護池での繁殖成功事例

国指定天然記念物であるイタセンパラは、日本にわずか3ヶ所しか生息地が残されていない淡水魚で、環境省レッドデータブック(日本の絶滅のおそれのある野生生物)において「絶滅危惧1A類」とされ、種の保存法において「国内希少野生動植物種」に指定されています。残された生息地の一つである富山県氷見市においても、近年、外来種のブラックバスとの生存競争や河川環境の悪化などから、絶滅の危機に瀕していました。

水際部には抽水植物を植栽

水際部には抽水植物を植栽

貝・稚魚の生息環境の創出

貝・稚魚の生息環境の創出

そのような状況のなか、当社は、氷見市教育委員会が行う保護増殖事業の一環として、委員会活動の運営・保護増殖計画の策定、繁殖のための保護池(ビオトープ)の設計を行いました。生息地が限定されているため、保護や増殖の事例は非常に限られていましたが、学識経験者の協力を得て工夫を凝らした設計としました。

当社の設計に基づき2004年に保護池が完成し、教育委員会が保護池で様々な実験を行いながら管理し、イタセンパラの自然繁殖に成功したものです。今後は、イタセンパラの産卵に必要な二枚貝の繁殖を研究して完全な自然繁殖サイクルを実現するとともに、天敵のブラックバス問題を解決して本来の生息地である河川にイタセンパラを戻すことが期待されます。

 

所在地

富山県氷見市

発注機関

富山県氷見市

ウッドチップ・ベーススタビ工法

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建設発生木材をリサイクルする路床安定処理工法

(路床及びこれを含む交通路:特許第3383289号)

 

ウッドチップ・ベーススタビ工法(WBS工法)は、道路建設現場で発生する伐採材や抜根材などを、その現場内で木材破砕機を使って繊維状にチップ化し、それをセメント系固化材と共に現地発生土に混合活用する路床安定処理工法です。  当工法は、建設発生木材を従来のリサイクル方法に比べ大量に活用できるのが特徴で、環境にやさしい工法として注目されています。

 

なぜウッドチップ・ベーススタビ工法を開発したか?

建設発生木材とは

  1. 古い家の建て替えなどによって、年間、約450万トンの不要木材が発生しています。
  2. 道路や橋などの建設によって、年間、約50万トンの不要木材が発生しています。

建設発生木材500万トンを直径1mの木に換算すると、その長さは…

建設リサイクル法

法の対象は次の工事などで、2002年5月30日に施行されました。

  1. 床面積の合計が80㎡以上の建築物解体工事
  2. 建築物以外の解体・新築工事は請負代金が500万円以上の工事

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これまでのリサイクルの方法

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ウッドチップ・ベーススタビ工法とは

道路建設現場で発生する伐採材や抜根材などを、その現場内で木材破砕機を使って繊維状にチップ化し、それをセメント系固化材と共に現地発生土に混合活用する路床安定処理工法(※)です。

道路舗装の基本的な構成

道路舗装の基本的な構成

※路床安定処理工法とは、道路の基盤となる路床が軟弱で、交通荷重などを支えるのが困難な場合、この路床にセメント系固化材などを添加混合して改良を行うもので、ウッドチップ・ベーススタビ工法ではセメント系固化材のほかに、チップ化した建設発生木材を添加混合します。

 

特徴

特徴ウッドチップが腐ることなく土の強度を高めることができ、これまでのリサイクル方法より大量に活用でき、経済性に優れ、地球環境に優しい工法です。

 課題

(1)ウッドチップの耐朽性
ウッドチップの耐朽性は、独立行政法人森林総合研究所での「耐朽性試験」で確認しましたが、今後、試験施工によってその信頼性を高める予定です。

 

(2)ウッドチップによる土の補強効果
路床の強度は、土の種類に依存する傾向があるため、今後、多数の種類の土に対して試験を実施して強度を確認すると共に、安定的に補強効果が得られるよう改良する予定です。

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