ミュージアムパーク

「もてなしの広場」から眺める蔵王連峰〈写真提供:山形県〉

写真上:「もてなしの広場」から眺める蔵王連峰〈写真提供:山形県〉

 

住民参加による公園づくり

山形市南部と上山市北部の丘陵地に広がる山形ニュータウン「蔵王みはらしの丘」の中核施設となるミュージアムパークの一部「もてなしの広場」が、2007年4月に開園しました。

ミュージアムパークは、旧羽州街道などの歴史的資源、果樹園や緑豊かな里山などの自然環境に囲まれた約19haの公園で、ふるさとの自然や文化、歴史、人との交流を通して発見、学習、創造する参加・体験型のフィールド・ミュージアムを全体のテーマとしています。また、現地の地形や植生などの自然条件を活かし、公園全体を以下の4つのゾーンに分類し、ゾーンごとのテーマと活動イメージを設定しています。

  • 1.エントランス部の「もてなしの広場」
  • 2.穏やかな起伏のある開放的で心地よい原っぱを有する「ひらめきの園」
  • 3.季節感や眺望を楽しみリラックスできる「やすらぎの丘」
  • 4.自然とふれあうことができる水辺や森を中心とした「なつかしの森」

 

ミュージアムパークの模型(1/500)

ミュージアムパークの模型(1/500)


 

当社は、このミュージアムパークの整備にあたり、公園全体の基本計画、基本設計及び「もてなしの広場」、「ひらめきの園」の実施設計まで、一連の業務を実施しています。基本計画では、学識経験者などで構成された委員会での審議結果を踏まえて、「県民や利用者とともに創っていく新しいタイプの公園づくり」を提案しました。実施設計では景観アドバイザーの意見を取り入れながら、周辺の景観に調和した公園デザインを検討するほか、参加型公園づくりの仕掛けを提案しました。

 

また、山形県主催による公園づくりワークショップが開催され、現地調査会や原っぱづくりの芝張り・植樹、土器・焼きイモ作りなどのイベントや、ドングリを苗木になるまで自宅で育ててもらう取り組みなど、住民が公園に将来にわたって愛着を持てるような仕掛けも展開されています。当社では、こうした活動やイベントの運営補助や資料作成も手掛けてまいりました。開園した「もてなしの広場」は、雄大な蔵王連峰や月山、山形市街地などを眺めることができ、小高い丘となっている芝生斜面は、芝の感触を存分に楽しみながら散歩できる起伏が広がっています。また、敷地内には芋煮会が楽しめる広場が設置され、秋には芋煮会やバーベキューを楽しむ利用者で賑わいを見せています。現在、大きな原っぱを中心とした「ひらめきの園」の整備が進行しています。それとともに、各種ワークショップも開催され、住民参加による公園づくりが進められています。

 

 

所 在 地 山形県山形市大字松原(山形ニュータウン 蔵王みはらしの丘内)
発 注 機 関 山形県土木部都市計画課/山形県村山総合支庁建設部都市計画課