大日本コンサルタント株式会社

大阪支社

執行役員 大阪支社長 原田 政彦

1985年入社、大阪支社設計部・北陸支社技術部・東京支社構造部・本社保全エンジニアリング研究所・大阪支社技術部において、主に橋梁を中心とした設計、研究に従事。専門は、鋼構造、維持管理。2016年7月より現職、最も若い支社長。土木学会田中賞(作品部門)、鋼橋技術研究会ブリッジエンジニアメダルなどを受賞。技術士(建設部門、総合技術監理部門)、博士(工学)、土木学会フェロー会員

大阪支社

執行役員 大阪支社長 原田 政彦

1985年入社、大阪支社設計部・北陸支社技術部・東京支社構造部・本社保全エンジニアリング研究所・大阪支社技術部において、主に橋梁を中心とした設計、研究に従事。専門は、鋼構造、維持管理。2016年7月より現職、最も若い支社長。土木学会田中賞(作品部門)、鋼橋技術研究会ブリッジエンジニアメダルなどを受賞。技術士(建設部門、総合技術監理部門)、博士(工学)、土木学会フェロー会員

技術、チームワーク、そして笑いの大阪

大阪支社は、近畿・中国・四国の2府13県、国土交通省の3地方整備局を客先とする、当社の中で最も広いエリアを担当しています。大阪支社を中心に、2支店(中国・四国)、1事務所(岡山)、11営業所で構成され、200人弱の社員が従事しています。

大阪支社の技術者は66名(現場技術員を除く)で、構造保全計画室、地域交通計画室、河川砂防計画室、構造センターの部署を有しています。近年の採用で5名の女性技術者が仲間入りし、ダイバーシティが多少進行した感があります。

支社の社屋は、2013年に西大橋から本町に移転しました。以前は、3フロアに分かれていたのですが、現在は95名の従業員が1フロアに在籍しており、非常にコミュニケーションの取りやすい職場環境(写真-4)となっています。

現在大阪支社では、ワークライフバランスの良い働き方の改善に取り組んでいます。消化体制の再編成、作業の効率化、情報の共有化を図り、「建設コンサルタントは残業が多い」というイメージを払拭するように頑張っています。また、休日を利用して、テニス、ゴルフ、リレーマラソン(写真-5)等も実施しており、社員の交流やコミュニケーションを深める活動を実施しています。

 【支社の歴史】

大阪支社は、会社設立1963年の翌年に開設された「大阪出張所」を発端とする、社内では歴史のある支社です。開設当時の主な取引先は、阪神高速道路公団(1962年設立)、本州四国連絡橋公団(1970年設立)で、橋梁や道路の設計業務を中心に受注していました。そのため両公団の長大橋の設計、施工管理の経験者が社内に多く在籍しており、私が入社した1985年当時でも橋梁設計のスキルが高い支社というイメージがありました。当時は、本四公団を経験しないと技術士試験に合格できないとも言われており、ほとんどの技術士の方が本四公団での設計・施工管理を経験論文として記述し、合格されていました。現在では長大橋の設計・施工管理経験者も少なくなりましたが、それでも技術に対するこだわりが深い支社というイメージがあります。

【エンジニアとしての経歴】

入社時に配属となった大阪支社を皮切りに、北陸・東京(現在の関東支社)・本社・大阪と転勤しましたが、大阪支社には都合18年間勤務しています。構造系のエンジニアとして、これまでにたくさんの橋梁設計を行ってきました。これらのすべての橋梁に対して、細部までこだわりを持って、構造や景観面で個性のある橋梁となるように努めてきました。中でも、アーチ橋に対しては、アーチ部材と補剛桁(下弦材)との結合方法、補剛桁と下部工を接続する支承条件によって橋全体の挙動が大きく変化することから、構造計画では技術者のアイデアが導入しやすく、その設計では非常に遣り甲斐を感じました。

松野大橋(中路式ニールセンアーチ橋、写真-1)では、アーチ部材と補剛桁を分離構造(多くのアーチ橋ではアーチ部材と補剛桁の交差部は剛結合で一体構造)とし、ケーブル部材を綾状(ニールセン形式)に連結し、補剛桁の両端部で水平方向に機械式バネで橋台と連結することによってアーチ全体の変形を小さくし、アーチや補剛桁の断面を小さくしています。利賀ダム庄川橋梁(鋼上路式ブレースドリブアーチ橋)や庵谷町長大橋(鋼コンクリート複合アーチ橋、写真-2)では、剛性の高いアーチ部材(鋼トラス、RC箱断面)の特性を生かして、アーチ部材と補剛桁を結ぶ鉛直材の本数を最小限とし、その鉛直材をあたかも橋脚とするような鋼連続桁を配置した構造形式を採用し、経済性と景観性に配慮しています。

また橋のある景観は、ドラマやCMの舞台として利用されることが多く、自分の設計した橋梁がTVに映った時には、家族や友人に自慢したくなります。最近では、サンゴ礁の海に架かる橋梁の上を走る自動車のCMを見た時には、土木を仕事にしてよかったと思いました。その橋梁は、私が管理技術者として担当した沖縄県宮古島の伊良部大橋(写真-3)で、風速80m/sを超える台風にも耐え、海上の塩害環境下でも耐久性が確保できるように配慮した設計を行っています。この伊良部大橋で、構造系のエンジニアをスタートした時からの目標であった、土木学会が橋梁・鋼構造工学での優れた業績に対して表彰する「田中賞」を2015年に受賞することができました。

最近は、新設橋梁の設計よりも、既設橋梁を対象とした点検、調査、診断、補修・補強等の維持管理の業務が多くなっています。新設橋梁の設計は、設計基準に準じて行えば、誰でも最低限の要求性能を満足できます。しかし、既設橋梁の診断、補修・補強の設計は、現時点で発生している変状からその発生原因を特定し、将来予測を行い、効果的な補修・補強を行う必要があり、そのためには知識と経験を必要とする点で、新設橋梁の設計より高度な技術を必要とします。そのような維持管理の業務を、平成7年兵庫県南部地震以降、本格的に担当してきました。

耐震対策、車両大型化対策、拡幅等の補強設計や、疲労、ASR、塩害等に起因する損傷の補修設計を数多く行ってきました。その過程で、鋼上路式アーチ橋の疲労対策、鋼I桁橋の車両大型化対策の業務における計測、解析、現況・将来の性能評価、対策工法を論文としてまとめ、「既設鋼橋の補強効果と診断方法に関する研究」と題して、2002年に出身大学から博士(工学)の学位を取得することができました。また、首都高速道路でのダブルデッキ形式の高架橋の拡幅設計において提案した、高速道路を供用しながら、ラケット型の橋脚を撤去・再構築し、増し桁により上部構造を拡幅する新たな工法で、特許「橋脚の建て替え方法」も取得できました。

これら橋梁の設計、研究に対して、鋼橋技術の進歩ならびに鋼橋の発展普及に顕著な貢献のあった40歳以上50歳未満程度のエンジニアに対して各年度1名を表彰する「ブリッジエンジニアメダル」を鋼橋技術研究会から2011年に受賞することができました。現在、出身大学で非常勤講師として、4年生を対象に維持管理工学の講義を行っており、維持管理における技術と経験、土木の楽しみを伝えることも行っています。今後、社内、社外を問わず、自分の持つスキルと経験を後世に伝承することも考えていきたいと思っています。

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