大日本コンサルタント株式会社

社会創造

社会創造

社会創造事業部長 高橋 雅幸

経歴:1989年大日本コンサルタント入社、地域計画部署に配属となり、都市計画、公園・緑地計画、交通結節点の整備計画などに従事。2005年以降は道路計画(事業評価、渋滞対策、交通事故対策)、都市再生(コンパクト・プラス・ネットワーク)、長寿命化計画など、都市・地域課題の解決に向けた業務に携わる。

資格:技術士(建設部門:都市及び地方計画/道路/建設環境、総合技術監理部門:都市及び地方計画)、一級建築士

社会創造事業部長 高橋 雅幸

経歴:1989年大日本コンサルタント入社、地域計画部署に配属となり、都市計画、公園・緑地計画、交通結節点の整備計画などに従事。2005年以降は道路計画(事業評価、渋滞対策、交通事故対策)、都市再生(コンパクト・プラス・ネットワーク)、長寿命化計画など、都市・地域課題の解決に向けた業務に携わる。

資格:技術士(建設部門:都市及び地方計画/道路/建設環境、総合技術監理部門:都市及び地方計画)、一級建築士

国土を、都市をデザインする。
そして、それが持続的に魅力を増すための
仕組みをつくり、人を育てる

地域の文化と景観はつながっている

私は建築の出身で、1989年に入社して以来、主に都市計画・地方計画を専門に手掛けてきました。振り返ると、法や制度が新たに整備されるたびに、それに関わる仕事の担当になり、毎回手探りの状態で取り組んできました。

例えば、1992年に都市計画法が改正され「都市計画マスタープラン(市町村マスタープラン)」が規定されたときのこと。これは、市町村が地域に根ざした視点から創意工夫してまちづくりの将来ビジョンを定めるもので、必ず住民の意見を反映することが求められています。まだ経験の浅かった私ですが、自治体と協働して、地域の人たちの声を取り入れた活力あるまちづくり計画の立案作業に携わりました。

時を経ていっそう魅力が増すデザイン

私たちの仕事は、いわば国土や都市をデザインする仕事です。しかし計画し、設計し、でき上がれば終わり、ではありません。公園を整備しても、そのままで永遠ににぎわい続ける可能性は低いでしょう。施設は老朽化するし、人々が公園に求めるものも時代とともに変わるからです。まちづくりにしても同様です。では、誰がどのような形で継続して“にぎわいづくり”に関与していくのか――。

これからの時代には、でき上がったものに「持続性」を持たせる工夫が求められます。運営への関与の仕方や仕組みといったソフト面までをデザインに組み入れていくことで、時を経るごとにまちの魅力がいっそう高まるようにする。そういう意味では、私たちの仕事はモノづくりを超えて、仕組みづくり、人づくりにまで広がるといえるでしょう。

地域に住む人々の思いを聴き、地域の伝統や文化を大切にして、未来の社会を創造する。同時に、激甚化・頻発化する災害への備えや、ウィズコロナ時代の新たなライフスタイルへの対応など、変化する時代のニーズに即した提案をしていく。そのためには、さまざまな事象・技術に興味を持つ個性ある社員が力を合わせ、分厚い組織力で取り組んでいく必要があります。私たちの仕事に魅力を感じる人は、ぜひ社会創造事業部へ飛び込んで来てください。

また、2005年には文化財保護法の改正があり、「文化的景観」も文化財として保護していくことになりました。このときは、国土交通省の仕事で、ある地方でどんな景観が「文化的景観」に相当するのか、それをまちづくりにどのように活かしていけるのか、調査研究を行い、報告書にまとめました。

現地に足繁く通い、古地図を見ながら昔の土地利用を調べ、その変遷を追う。日頃、見慣れている風景の背後には多くの情報が隠れています。その土地の起伏一つが、地場の生産物に影響を与える。豊かな土地に建つ立派な歴史的建造物は、地域の人々の心の支えとして機能し、それゆえ護られてきた。「そうか、文化と景観はつながっているのだ」と、そのとき私は気づいたのです。

昔から伝承されてきた景観は、地域の重要な財産です。それを核として、しっかりとまちをつくっていくことがわれわれの使命。地域の大切なものをすくい上げて後世に残す。修正が必要なところは直し、足りないところはプラスしていく――そういうまちづくりの視点をこの調査研究で養いました。今も深く印象に残る仕事の一つです。

「道路・まち・環境」の3領域で社会を創る

私たち社会創造事業部は、時代の変化を先まで見据え、持続性の高い社会、価値ある社会を創るために、「みちづくり」「まちづくり」「環境分野」の3領域に取り組んでいます。

「みちづくり」(道路計画)の仕事は、道路の舗装や排水路の設計から、橋梁・トンネル・インターチェンジなどを組み合わせた大規模な路線計画まで多岐にわたります。ルートを検討する際は、地域のあらゆる地物・地形・自然環境・景観などとの調整を図りつつ、法規制や地域計画にも目配りしなければなりません。計画の初期段階では、産業や市民生活の交通需要、災害時の利用、さらには国土計画や産業経済政策も視野に入れ、多面的な視点で道路のあり方を検討していきます。

「まちづくり」の仕事もまた、幅広いものです。例えば、公園や駅前広場、宅地造成の設計には、土木に留まらず建築や植栽・景観デザインなどの知識が必要。一方で、都市計画や地域活性化方針の検討では、広く面的にコンセプトを考えます。地域の経済活動や歴史・文化を理解し、時代の変化を見据えた上で、地域の暮らしや経済を豊かに発展させるべくコーディネートしていきます。

「環境分野」の仕事は、さらに多面的です。例えば、大気質や水質、騒音・振動など生活環境や、動植物の生息・生育環境の調査と改善に向けた提案。また廃棄物、温室効果ガスといった自然環境に関する調査と評価も守備範囲です。さまざまな環境影響項目の解析技術はもちろん、影響要因となる道路や河川事業、施設開発事業の知識が求められる場合もあります。近年では、自然環境が持つさまざまな機能を活用して、防災や地域振興などの効果を得る「グリーンインフラ」の考え方が注目されており、今後さらに進展が見込まれます。

こうした広範な知識やスキルを身につけ、広い視野を持って計画を立案し、あるいは現状を評価して改善に向けたアドバイスをしていくのが社会創造事業部の仕事です。客先から依頼されるさまざまな案件の中で、未知の分野や経験のない事柄に遭遇することは珍しくありません。それでも臆さず、果敢に挑戦していく。高いハードルを乗り越え、プロジェクトが完結したときの達成感はひとしおです。技術者としての大きな自信につながるはずです。

 

PHOTOS


  • みちづくり ~ 農山地を通過する高規格道路の計画・設計

  • まちづくり~総合公園の計画 イメージパース

  • まちづくり~総合公園の計画 イメージパース

  • 環境調査 ~猛禽類(幼鳥)の調査

  • 住民参加型ワークショップでまちづくり、みちづくりを議論

  • パーキングエリアの整備イメージ